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2006年06月01日

 ■ 戦略に従った組織を再設計する4Sとは?
レイナ:「タツヤ先輩、最近では消費者の嗜好が多様化したり、商品に関する情報が容易に入手できるようになったりしたお陰で商品のライフサイクルが極端に縮まったって部長が嘆いていたわよ。」

タツヤ:「そうだね。一説によると今の商品の寿命は3週間ということなんだ。だから、1ヶ月間隔で新製品を投入している企業もあるくらいなんだよ。」

レイナ:「そういえば、コンビニエンスストアなんかは商品の入れ替わりが早いわね。この前あった商品が1ヶ月後には棚から無くなっていたりするものね。でも企業側とするとそのような消費事情に合わせるのは大変ね。」

タツヤ:「そりゃあ、大変だと思うけど、実際にそのようなライフサイクルで商品を提供しなきゃ売上は上がってこないからしょうがない面があるんだ。このような状況は以前では考えられなかったから企業にとっては、戦略と組織とを実情に合わせて再設計する必要が出来てくるんだよ。」

レイナ:「戦略と組織とを再設計しなきゃいけないんですか?」

タツヤ:「そう。戦略と組織の関係には、『戦略に従ってあるべき組織を設計する』という考え方と、『組織の特性や成約に合わせて取りうる戦略を策定する』という考え方と2種類があるんだけど、現在のように事業環境の劇的な変化に柔軟に対応して方向転換を図っていくには戦略中心の考え方が重要になってくるんだ。」

レイナ:「戦略に従ってあるべき組織を設計する必要があるってことですね。」

タツヤ:「そう。この際の組織の再設計は『4S』の観点から行うことができるんだ。」

レイナ:「『4S』?一体『4S』って何なんですか?」

タツヤ:「うん。『4S』っていうのは、『Strategy(戦略)』、『Structure(組織と機能分担)』、『System(制度・ルール)』、『Staffing(適材適所)』のことなんだ。」

レイナ:「『Strategy』、『Structure』、『System』、『Staffing』の頭文字をとって『4S』ってことですか。」

タツヤ:「そう。戦略に従ってあるべき組織を設計する場合は、まず企業が『自ら継続して提供していきたいと規定する価値』であるビジョンを策定したら、経営戦略および事業戦略を立案することになるんだ。ここで戦略っていうのは『計数的裏付けを持ち、実現までのスケジュールの決められた具体的な目標』、『目標を実現するためのアクションプラン』、『マーケット/競合相手への対応』などが盛り込まれた方法論なんだ。策定に向けては、目標と企業風土との合致、施策の整合性、自社独自の優位性があることが重要になってくるんだよ。」

レイナ:「まずビジョンに則した戦略ありきってことですね。」

タツヤ:「次に戦略を合理的かつ効率的に実行するために必要な組織や機能、およびそれらの関連性や役割分担を定義したものが『Structure』なんだ。ここで企業の組織図を作成することになるんだけど、組織図を見るとその企業の戦略的狙いや社員の動きかた、組織ユニット、社会的ポジションなどが明確にわかるんだよ。」

レイナ:「そうね。どこの部門に入るかで組織の持つ性格が異なってしまうものね。」

タツヤ:「次の『System』では組織を機能的に動かす仕組みとなる制度やルールを作成することになるんだ。このシステムには大きく分けて『人事制度(ヒト)』、『資産管理/運用ルール(モノ)』、『会計制度(カネ)』、『意思決定システム(情報)』が含まれるんだけどね。」

レイナ:「『System』ではヒト、モノ、カネ、情報のルール作りをするわけね。」

タツヤ:「そう。そして最後の『Staffing』では組織の機能を実現するために『誰を配置するか』、『どのような人材を育てるか』ということを行うんだ。ここでは必要なスキルやノウハウ、経験などの求める人材の定義や、必要な期間によっては、積極的に人材派遣などの社外リソースを活用することも検討する必要があるんだ。」

レイナ:「ふーん。このような『4S』の観点から急激な環境の変化に対応できる戦略を中心とした組織の再設計を行うことができるのね。」


【MBA講座:今回のTake Away】
 
◆現代の企業を取り巻く環境
→情報技術の発達、消費者の多様性、国際競争の激化により企業を取り巻く環境が短期間で変化する厳しい状況になっている。

◆戦略や組織の再設計の必要性
→激動の時代にうまく対応していくには戦略を中心とした組織の再設計が不可欠となる。(戦略に従ってあるべき組織を設計する。)

◆4Sの観点に立った組織の再設計
1.Strategy(戦略)
2.Structure(組織と機能分担)
3.System(制度・ルール)
4.Staffing(適材適所)

◆1.Strategy(戦略)
→ビジョンに則した戦略を構築する。

◆2.Structure(組織と機能分担)
→戦略を合理的かつ効率的に実行するために必要な組織や機能、およびそれらの関連性や役割分担を定義する。

◆3.System(制度・ルール)
→組織を機能的に動かす仕組みとなる制度やルールを作成する。

◆4.Staffing(適材適所)
→組織の機能を実現するために人材配置や人材育成を行う。

投稿者 MBA : 2006年06月01日 14:16