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Lesson55 アクティビティ・ベースト・コスティングのメリット・デメリット
「レイナちゃん。前回はアクティビティ・ベースト・コスティング(ABC)について学んだけど憶えているかな。」
「えぇ。ABCっていうのは製品やサービスの販売にかかる間接コストをその使用比率に応じて配分して、より詳細な製品やサービス毎の収益を把握することでしたよね。」
タツヤ:「そうだね。今回はそのABCの導入のポイントやメリット、デメリットについて学んでいこうか。」
レイナ:「そうですね、一般的にどのようにしてABCは導入することができるんですか?」
タツヤ:「うん。ABCの導入はまず間接コストに関する情報を収集することから始めるんだ。」
レイナ:「たとえば?」
タツヤ:「たとえば、間接コストには営業マンに支払う給与や資料やカタログを作成する費用などがあるだろう。まずはそのようなコストを分類、抽出することから始めるんだよ。そして抽出が終わった段階で今度は各費用のコストドライバーを明確にしていくんだ。」
レイナ:「コストドライバーって?」
タツヤ:「コストドライバーっていうのは費用を算出する基準になるものさ。たとえば営業マンの給与だとしたら働いた時間になるし、資料やカタログだったらページ枚数っていうことができるだろう。このようにコストドライバーが明確になった段階で最期にそれぞれかかった費用を製品やサービス毎に按分していくんだ。」
レイナ:「このプロセスが細かくできればできるほどABCは正確になるってことね。」
タツヤ:「そうだね。このようなABCがうまく機能すると、企業にとってはいくつかのメリットが生まれるんだ。」
レイナ:「どういったものでしょう?」
タツヤ:「うん。まずはABCによって各製品やサービスラインの正確な収支が把握できるようになるから、実質的な利益率の高い商品に注力できるなど適切なマーケティング戦略を実施することができるんだ。また社員は非常にコストに敏感になり、コスト意識を植え付けることもできるし、各製品ラインで正確な収益が出るから、それらを給与に反映させることで報酬の透明性も確立することができるよね。」
レイナ:「そうか。各製品、サービスラインで収益がわかるからそれに応じて給与を決定することなどもできるのね。ところでデメリットもあるのかしら。」
タツヤ:「もちろんあるさ。ABCっていうのはこれまでの会計手法に比べ多くの情報収集が必要になってくるからそれ自身のコストもかかってくるんだ。また全てが全て、きっちりと製品やサービス毎に間接費を分配できない場合もあるから、間接費の最終分配も絶対的なものではないんだ。特にその分配が部門間で行われた場合、もし給与等に結果が反映されるなら、トラブルの元にもなるしね。」
レイナ:「そうね。きっちりと間接費を分配するのは至難の技だから、ABCを導入する際にはそういうデメリットも考慮に入れておく必要があるのね。」
【MBA講座:今回のTake Away】
◆アクティビティ・ベースト・コスティングの導入ポイント
1. 間接費の分類・抽出
2. コストドライバーの明確化
3. 費用を按分し製品やサービス毎に分配
◆アクティビティ・ベースト・コスティングのメリット
1. 適切なマーケティング戦略を実施できる
2. 社員のコスト意識の向上
3. 適切な給与水準を実現できる
◆アクティビティ・ベースト・コスティングのデメリット
1. 情報収集にコストがかかる
2. 費用の配分が難しい場合がある
3. 費用の配分が部門間に渡った場合トラブルの原因になる
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