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Lesson58 ベンチマーキングとは?
「タツヤ先輩、さっき部長から聞いたんですけど、今度のプロジェクトは社運をかけて新規にオンライン証券に参入するみたいですね。」
「そうだね。オンライン証券は競争も厳しいし、参入コストも莫大なものになるから慎重にベンチマーキングをしなきゃいけないな。」
レイナ:「ベンチマーキング?ベンチマーキングって一体何なんですか?」
タツヤ:「うん。ベンチマーキングっていうのは、自社の現状と成功している他社のやり方を比較して、どのようにすれば自社の目的を達成できるかを見つける作業なんだ。わかりやすく言えば『敵を知り己を知れば百戦して危うからず』ということを実践するってことなんだ。」
レイナ:「ということは、今回オンライン証券業に参入するから、既にその業界で成功している企業をじっくり研究して、どうすればその業界で成功できるかという要因を抽出していくわけですね。」
タツヤ:「そうだね。たとえば、その企業がどのような顧客を対象にしているか、どのようなプロモーションで顧客を獲得しているか、どのようなビジネスモデルで収益を上げているかを丸裸にして自社の業務プロセスに取り入れていくんだよ。」
レイナ:「全く何も知らずに参入するってことは、全く見ず知らずの土地を地図も持たずに車で目的地を探すようなもので、失敗するのは火を見るよりも明らかですものね。」
タツヤ:「その通り。だから、まずは成功している競合相手を十分にベンチマーキングする必要があるんだ。ただ、ここで注意しなきゃいけないのはベンチマーキングにはそのように競合相手を対象にするだけじゃダメだってことなんだ。」
レイナ:「えっ、競合企業以外に何をベンチマーキングするんですか?」
タツヤ:「うん。ベンチマーキングにはいろんな種類があって、競合他社をベンチマーキングする他にも、自社の他の部署に業務の効率化や業績向上の成功事例があれば、自社内でもベンチマーキングが可能だし、異業種でも同じ機能であればベンチマーキングすることが可能なんだよ。たとえば、トヨタのカンバン方式はアメリカのスーパーマーケットをベンチマーキングしたっていう話は有名だろう。」
レイナ:「そうか。たとえば、競合他社ばかりベンチマーキングしてたら、結局はその企業を超えることができないってことですものね。自社や競合企業、異業種を含めてベンチマーキングすることで、自社特有のビジネスモデルができて、市場で競合他社を出し抜くことが可能になるってことですね。」
タツヤ:「そうだね。同じ業界のベンチマーキングだとあまり画期的な手法というのは出てこないけど、トヨタがカンバン方式を開発したように、異業種のベンチマーキングはその業界に革命的な変化をもたらす可能性があるから、他の業種の成功事例が自社にあてはまらないか常に考えておくことは重要なポイントになるんだよ。」

【MBA講座:今回のTake Away】
◆ベンチマーキングとは?
→企業が問題に直面した場合に、他社の最も優れた事例(ベストプラクティス)を参考に、自社と比較検討した上でギャップを認識し、どのようにすれば目的を達成できるかを把握すること。
◆ベンチマーキングの種類
1. 競合他社ベンチマーキング
→ 市場における競合企業を比較の対象とするベンチマーキング
2. 社内ベンチマーキング
→ 社内の他の部署を比較の対象とするベンチマーキング
3. 機能レベルベンチマーキング
→ 異業種で機能的に同じ業務プロセスを比較の対象とするベンチマーキング
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