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Lesson78
マネジメントバイアウト(MBO)とは?
「タツヤ先輩、楽天とTBSの経営統合問題がこじれてますね。楽天もTBSに無断で株を買い増すという暴挙に出て一層敵対的買収の色が濃くなってきましたね。」
「そうだね。ただ資本市場の原理から言って株式を市場に上場している限りは特定の者に株を買うことを禁止することはできないんだよ。だから、TBSの経営陣も安定的な株主政策を取りたければ村上ファンドが提案しているようにMBOを実施すればいいんだよ。」
レイナ:「MBO?それってどういうものなんですか?」
タツヤ:「うん、MBOっていうのはマネジメントバイアウトの略なんだけど、経営陣が金融機関などから資金を調達して株式を購入して、安定的な株主政策を回復させる一手段なんだ。通常は今回のようなケースに加えて、子会社の経営は順調なんだけど、親会社が経営破綻に追い込まれて、連鎖倒産を余儀なくされそうな場合や本業はしっかりしているんだけど、本業に関係ない投資が重荷になって経営危機に陥っている企業の経営陣が出資して新会社を設立し、順調な事業のみの営業譲渡を受ける場合などに利用されるんだよ。」
レイナ:「MBOと一口で言ってもいろいろなケースがあるのね。でもTBSのような事例は過去にあるんですか?」
タツヤ:「そうだね。同じような例としてはアパレル業界で有力企業のワールドの事例があるんだ。ワールドの経営陣は株主の意向によって短期的に大きく左右される経営を嫌ってMBOを実施し、株式を非公開化させて、より長期的展望で経営を行えるようにしたんだ。」
レイナ:「株主=経営陣であれば自分のビジョンに基づいた経営を誰に気兼ねすることなく実施できるものね。一方で口うるさい株主がいれば常に短期的な利益を追求して、株価や配当に気を使わなきゃいけないってことか。」
タツヤ:「そう。そういった意味でMBOによる株式非公開化は経営の安定というメリットはあるけど、株式市場からの資金調達を行えなくなるというデメリットも発生するから十分に検討する必要もあるんだよ。」
レイナ:「そうか、資金調達というのも企業にとっては最重要課題の一つだものね。MBOはメリットとデメリットを比べてより自社にとってメリットの方が多くなるようであれば実施すべきってことになるわね。」
【MBA講座:今回のTake Away】
◆マネジメント・バイアウト(MBO)とは?
→経営陣が金融機関から資金を調達して企業の株式を買い取った上で経営権を
握ること。
◆マネジメント・バイアウト(MBO)の目的
→安定的な株主政策を行う。
→経営不振の親会社が優良な子会社を切り離したり、事業部門を独立させる。
◆マネジメント・バイアウト(MBO)のメリット
→長期的な展望で事業を行うことができる。
→ヒトを含めた経営資源がそのまま引き継がれる。
◆マネジメント・バイアウト(MBO)のデメリット
→株式を非公開化した場合は株式市場から資金調達ができなくなる。
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