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Lesson84 企業買収時に発生するのれん代とは?



「タツヤ先輩、最近のIT企業の企業買収は目を見張るものがありますね。楽天なんかも企業買収で業績を急拡大させて利益がうなぎのぼりなんですけど、なんで最終的には赤字になっているんでしょうか?」


「うん、それは『のれん代』の影響が大きいんだ。」


レイナ:「のれん代?なんだかラーメン屋とか居酒屋みたいなこと言ってますけど、どうして『のれん代』が急成長しているIT企業の決算と関係があるんですか?」


タツヤ:「その答えを教える前にレイナちゃんはどのようにして企業の買収価格が決定されるか知っているかな?そこに重要なヒントが隠されているんだよ。」


レイナ:「えっ、企業の買収価格ですか?それはやっぱりその企業の持っている現預金や株券、不動産など全ての資産を基にして価格を決定するんじゃないんですか。資産の価値=価格だと思いますよ。」


タツヤ:「レイナちゃんが言うのはバランスシート上にある資産を基にして価格を決定するってことだね。残念ながらそうではないないんだ。確かに企業の現在持っている資産はベースにはなるけど通常それらに『営業権』を付け加えて評価することになるんだ。その営業権が『のれん代』って呼ばれているんだよ。」


レイナ:「へぇ〜、そうなんだ。つまり、営業権っていうのは目に見えない無形の資産ですよね。だからバランスシート上には表れていないけど、有形の資産とこの無形の資産が企業の総合的な価格になるっていうことですね。でも営業権って一言で言いますけど、具体的にはどんなものなんですか?」


タツヤ:「うん。たとえばレイナちゃんがよく知っている『企業のブランド』、企業が所有する『卓越した技術』、『優秀な従業員』、『優良な取引先』などが営業権に含まれるんだよ。」


レイナ:「そうか。確かにタツヤ先輩が今言ったような『ブランド』や『技術』、『従業員』、『顧客』などは企業のバランスシート上には現れないものね。でもその価値をお金に換えれば無形の資産として莫大なものになるってことね。」


タツヤ:「そう。だから買収先企業の価値っていうのは『企業が持つ純資産+営業権』で表されるんだ。たとえば今、XYZ物産という企業があったしよう。買収には200億円が必要で、会社の純資産は100億しかない。この時のれん代は
いくらになる?」



レイナ:「そうね。買収には200億円必要だけど、純資産は100億でしょう?ということは100億円分は企業の営業権として評価しているわけで、のれん代は100億円になるわね。」


タツヤ:「そうだね。この場合買収元の企業のバランスシートに載せる価格は買収先企業の持つ純資産100億円だから、プレミアム部分の100億円分の営業権は実際には目に見えないものを購入したとして特別損失として計上しなきゃいけないんだよ。(注1:会計の処理法により相違あり)」


レイナ:「実際に損はしていないけど会計上名目的に損失を計上するってことですね。」


タツヤ:「そう。だから活発にM&Aを行っている企業は実際には業績が非常に良くても最終的には赤字になるからくりがあるんだよ。」


レイナ:「ふーん。ということは『のれん代』による赤字は形式的なもので実際に資金の移動を伴うものじゃないんですね。これでようやく飛ぶ鳥を落とす勢いの企業がなぜ最終赤字に陥っているのか謎が解けましたよ。」

 



【MBA講座:今回のTake Away】
 

◆のれん代とは?
→買収先企業が持つ無形の資産、営業権のこと。『ブランド』や『技術』、『従業員』、『顧客』を金額に直したもの。


◆のれん代の会計的取り扱い(注1)
→企業買収・合併時の会計処理は「持分プーリング法」と「パーチェス法」の2種類がある。

「持分プーリング法」は、会計処理にあたって、買収先企業の資産や負債を元の帳簿価額のまま受け入れる方法であり、一方「パーチェス法」は、買収先企業の持つ資産や負債を現在の価値に評価しなおして受け入れる方法である。

「持分プーリング法」の下ではのれん代が発生し、それを一定期間で償却する必要があるが、「パーチェス法」の下ではのれん代は発生しない。


◆のれん代に伴う損失の特徴
→のれん代は名目的な損失であり、実際に資金の流出は伴なわない。
(固定資産の減価償却と同じ。)

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MBA講座講師プロフィール:安部徹也

大学卒業後、都市銀行に入行。米国MBA留学を経て、MBA Solutionを設立し、代表に就任。現在All About よくわかるマーケティングのガイドとしても活躍中。

 


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