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Lesson90 リスクを軽減する借入手法とは?
レイナ:「でもソフトバンクは先行投資がたたってまだ営業赤字が続いているけど、そんな多額な資金を調達することができるんでしょうか?」
タツヤ:「うん。今回の資金調達はボーダフォンの資産を担保に借り入れるLBO(レバレッジドバイアウト)方式だから、調達には問題ないだろうし、借入も万が一のことを想定してノンリコースローンにしているんだ。」(レバレッジドバイアウトにつきましては http://tinyurl.com/l2mz5 をご参照下さい。)
レイナ:「ノンリコースローン?それってどんな借入方式なんですか?」
タツヤ:「ノンリコースローンを説明する前にまずは今回の買収の仕組みをおさらいしておこう。今回の買収はソフトバンクが直接ボーダフォンを買収するという形ではなく、ソフトバンクが2000億円出資して設立した100%子会社がボーダフォンの発行済み株式の97.7%を取得する仕組みなんだ。」
レイナ:「ということはソフトバンクが直接ボーダフォンの株式を取得するわけではないんですね。」
タツヤ:「そう。そしてこの子会社は議決権を持たない優先株式でYahoo!から1200億円、ボーダフォンから4000億円、LBOによるノンリコースローンとして1兆2000億円程度を調達してボーダフォンの株式を取得することになるんだよ。」
レイナ:「そこでこのノンリコースローンとやらがソフトバンクのリスクを軽減する借入方式になるわけですね。」
タツヤ:「うん。ノンリコースローンは非遡及型融資で、融資対象の資産売却や収益のみを借金の返済資金として充て、債務者がそれ以上の返済義務を負わないタイプの融資なんだ。収益不動産に投資を行う不動産ファンドによる物件取得の時などはよくこのノンリコースローンは利用されるんだけどね。」
レイナ:「ふーん。するとソフトバンクは子会社が万が一借入を返済できない状況に陥っても、本体が立て替えて借入を返済する義務は負わなくていいってことなのね。」
タツヤ:「そうだよ。債権者はボーダフォンの資産とキャッシュフロー以外から、借入の返済を迫ることはできないんだ。ただ、ソフトバンクとしては2000億円の出資分のリスクは負う必要はあるんだけどね。」
レイナ:「ノンリコースローンって聞いた範囲によると、とっても債務者にメリットのある借入ですね。何かデメリットはないのかしら?」
タツヤ:「実はデメリットもあるんだ。説明したようにノンリコースローンは債務者に有利な条件だから、金利は通常の融資に比べて高くなってしまうんだよ。」
レイナ:「債権者にとってリスクが高まるということは金利をそれだけ高くしないと割りに合わないっていうわけですね。」
【MBA講座:今回のTake Away】
◆ノンリコースローンとは? →融資対象の資産売却や収益のみを借金の返済資金として充当し、債務者がそれ以上の返済義務を負わない融資。非遡及型のローン。収益不動産に投資を行う不動産ファンドによる物件取得の時などによく利用される。
◆ノンリコースローンのメリット →融資対象の資産売却や収益のみが借入の返済原資となるため、返済不能に陥った場合でも、それ以外の原資から返済する必要がなくリスクを軽減できる。
◆ノンリコースローンのデメリット →債権者のリスクが高まるため金利が高くなる。
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